長良動物病院

what's new? 病院インフォメーション 病気と予防について スタッフインフォメーション コラム medical office フォト スタジオ リンク

WHAT'S NEW?
■ここでは、ペットに関する病気と予防についての詳細をお届けいたします。
犬猫にも虫歯があるのをご存知ですか?[2002/10/10]  

当院でも多い病気の中に「虫歯」があります。これはワンちゃん、ネコちゃん共通ですが口の中が痛くなるのはもちろん、口の中だけでは済まず、心臓病、腎臓病、泌尿器病を起こしやすくなるのです。
人間は歯の痛みはすぐ感じて耐えられなくなりますが、動物たちは多少の痛みは我慢して、よっぽどひどくなってからでしか見た目にはわかりません。

ワンちゃんの場合、特に小型、中型犬に多いのですが、何も手入れをせずそのままほっておくと早ければ3歳くらいで虫歯になってしまいます。特に歯並びの悪い子は早くなる傾向にあります。初めは、口臭が気になるという症状ですが、ひどくなってくると、食べ物が食べられない、目の下から膿が出てくる、といった症状が見られます。
ネコちゃんもワンちゃん同様、歯石がたまって歯肉炎を起こすこともありますが、虫歯とは関係なしに、ウィルスが関連するものや、過剰な免疫反応が関連する特殊な口内炎もあって、そうなると痛みが半端でなくなかなか治りません。

歯の治療をする場合、まずは歯石取りが効果的です。歯石取りするには全身麻酔が必要ですので、麻酔の前には、健康診断して他に異常がないか調べておく必要があります。
歯石取りをしてそのままほっておくと、半年もするとまた同様にたまってしまうので、日頃からいかに歯石をたまらないようにするかが大事です。市販のガムや歯磨き用のおもちゃも有効ですが、一番効果的なのは、やはり人間同様直接歯を磨くことで す。動物用歯ブラシもありますが、指サック状の乳児用歯ブラシ、幼児用歯ブラシでも十分です。理想は子供のときから歯を磨く習慣をつけて口を触られることを嫌がらないようにしておくことですが、大人になってから歯を磨こうとすると嫌がることもしばしばです。
最近は歯垢除去の酵素入り歯磨き剤やガム、歯石予防の療法食なんかも出てきました。もし歯磨きを嫌がる場合、歯垢除去の酵素入り歯磨き剤を、口につけて舐めさせることでも多少は効果があります。

ネコちゃんも歯石が原因の場合は歯石取りが効果的ですが、虫歯とは関係のない歯肉炎が原因の場合痛みをとるための注射、飲み薬、レーザー治療である程度抑えることができます。しかし、治療を止めると再発することがしばしばです。少し残酷に聞こえるかもしれませんが、場合によっては、炎症を起こしている周りの歯を抜いてやることでネコちゃんの痛みを取り除くことができます。

あとウサギにも虫歯がありますが、歯磨きは難しいのが現実です。特に不正咬合といってかみ合わせの悪い子が虫歯になりやすく、症状は前歯(切歯)が伸びすぎて口から飛び出している、食欲がない、などの症状が見られます。ただよくみてみると、前歯もそうですが、奥歯(臼歯)が問題となることがしばしばで、最近何となく食欲がないという症状が見られた場合、奥歯が舌や口腔粘膜にあたって炎症を起こしていることが多いです。そんな症状が見られたら獣医さんに見てもらうとよいでしょう。

人間も動物も同じで、歯は治療よりも日頃の予防が大事なんです。

メニューへ 次へ

COPYRIGHT

このサイトに掲載されている全ての写真及びグラフィックデータの著作権は、長良動物病院に属します。
これらのファイルを複製したり、他のネットへ転載することを堅く禁じます。