長良動物病院

what's new? 病院インフォメーション 病気と予防について スタッフインフォメーション コラム medical office フォト スタジオ リンク

WHAT'S NEW?
■ここでは、ペットに関する病気と予防についての詳細をお届けいたします。
ノミ、マダニの予防・駆除[2003/07/16]  

ノミってどんなもの?
ノミはこげ茶色で体長2〜3mmの皮膚に寄生する虫です。肉眼で見ることは可能ですが、動きがすばしっこくなかなか見つけられないこともあります。ノミは一度犬猫に寄生すると、一日あたり卵を10〜50個産んでどんどん繁殖するため、被害が広がっていきます。またノミにもヒトノミ、イヌノミ、ネコノミがいますが、現在ほとんどがネコノミです。ネコノミは犬猫、人間の吸血をします。
ノミの見つけ方は、ペットの背中の毛を逆立てながら見てみて、いなかったらすぐにひっくり返してお腹を確認してください。ノミの数が少ないものではこれを繰り返しているうち見つかることがあります。また、ノミが見つからなくても、黒い粒のノミの糞でわかることもあります。黒い粒をティッシュにのせて水をたらしてみてください。赤くなったらノミの糞です。



マダニってどんなもの?
マダニには多くの種類があり、季節、地域によってよくでるものがあります。吸血前の若ダニは2〜3mmの大きさのクモのように見え、草の裏側に隠れて動物に寄生するのを待っています。一度寄生すると皮膚に頑丈に食いついて血をどんどん吸い上げます。血を吸って大きくなると1〜1.5cmまでになり、肉眼では大きな血豆状に見えます。小さいうちは寄生しているのになかなか気付かず、大きくなって初めて気付くということが多いです。特に耳や眼の周囲など皮膚の柔らかいところに寄生します。

ノミによる被害は?
(1)皮膚炎
皮膚に寄生し吸血するとノミアレルギー性皮膚炎が見られます。これは犬猫がノミに対してアレルギーを持っているかいないかによりますが、もしアレルギーを持っている場合、ノミが1匹寄生しただけでも激しいかゆみがあります。逆にアレルギーを持っていない場合、ノミがたくさん寄生していても皮膚病も出ないことがあります。これは人間でも同じです。皮膚病はどこにでも出ますが、特に犬猫の口が届きやすい背中、尾の付け根、お腹に多く出ます。

(2)瓜実条虫の媒介
かゆいところを口でかんだり、猫が毛づくろいをするとき、ノミを食べてしまうことがあります。ノミを食べると肛門から1cm弱の白い瓜実条虫(俗にいうサナダ虫)が出ますので注意してみてください。検便ではなかなか見つけられません。

(3)貧血
あまりにもたくさんのノミが寄生すると、血液を多く吸われ、貧血を起こすこともあります。当院でもノミに血を吸われすぎてぐったりしたネコちゃんを輸血して治した、ということもありました。

マダニによる被害は?
(1)皮膚のしこり
マダニは皮膚に寄生する時、くちばしが深く食い込みます。無理に引っ張って取り除こうとするとマダニの頭だけ皮膚の中に残ってしまい、皮膚にしこりができてしまいます。もしそうなるとそのしこりは自然とはひきません。

(2)病気の媒介
マダニは一生のうち3回吸血するといわれています。一度吸血したマダニがまた別の動物に寄生すると、病気をうつしてしまうことがあります。

(3)貧血
当院で実際にあった例ですが、体中にかさぶたができた、というワンちゃんが連れてこられ、よく見てみると頭から尻尾までマダニだらけでした。血液を調べてみると重度の貧血で、治療してよくなりました。

ノミ・マダニの駆除方法は?
(1)犬猫に寄生しているノミ・マダニを駆除することが必要です。
現在よく使用されている駆除薬の特徴を表にしました。
  長所 短所
首輪タイプ ・つけっぱなしで手間がかからない
・効果高い
・やや安価
・ペット、飼い主さんにとって匂いが気になる
・シャンプーで効果が落ちる
・首輪になれていない子はしないほうがよい
スポットタイプ ・即効性があり、効果も高い
・においがない
・シャンプーしても効果が持続する
・1〜2ヶ月おきに投与必要
・やや高価
※動物病院で処方されるノミ・ダニ駆除薬は動物用医薬品、市販のものは動物用医薬部外品です。殺虫効果に差があるようですのでご注意ください。
最近はスポットタイプが主流になっています。それぞれ使いやすいほうを選ぶと良いです。

(2)犬猫のいるまわりのこまめな掃除を行ってください。掃除機、布団干しが有効です。

メニューへ

COPYRIGHT

このサイトに掲載されている全ての写真及びグラフィックデータの著作権は、長良動物病院に属します。
これらのファイルを複製したり、他のネットへ転載することを堅く禁じます。